障がい児活動の療育目標について
■どんぐりクラブ、にじいろクラブ療育的テーマについて
どんぐりクラブ、にじいろクラブの活動は、余暇支援、レクリエーション支援という側面のほか、メインの目的として自然体験活動を通じた療育活動にあります。
自然体験活動を通じて、以下のような療育的な目標を掲げています。
自然の中での活動は、自然からの豊かな刺激を五感に受けるため、感性が豊かになっていく働きがあるとともに、精神的にリラクックスして落ち着いていく効果があります。
また自然の中での遊びや生活は、普段の家庭での便利な環境と比べて手足や体全体を使うことが多いため、脳の働きが活性化される効果があります。
ジャパンネイチャースクールの障がい児活動では、特に以下の点に重点を置いてプログラムを組みたてています。
①樹木、葉っぱ、石、砂、水などの自然をたくさん見て触れてもらうこと、森や山の匂いを嗅いでもらうこと、小川のせせらぎや小鳥の鳴き声など自然の音を聴いてもらうことなど、五感への自然からの刺激を豊かに感じていただくことを大切にしています。
②森や山などの自然の中をお散歩やハイキングをして、歩いて楽しんでいただくことを大切にしています。歩くことが脳の前頭葉への有効な刺激となります。
③自然の中での遊びや生活を通して、少しずつできることを増やしていくためのチャレンジをしていき、子どもの興味や関心が広がっていくように働きかけています。
④お友達との関わりや交流が少しずつ広がっていくように働きかけを行っていきます。
■にじいろクラブの療育的効果についてのアンケート資料
にじいろクラブ会員の方や卒業生の方に、活動に参加してことを通じての変化や成長についてのアンケートを行いました。
以下の通りにアンケート結果を集計して、日ごろの活動の療育的効果についての評価として整理いたしましました。
①活動に参加して心の落ち着きやゆとり
かなり落ち着きが増した 14%
少し落ち着いた 41%
②遊びなどでの興味や関心について
かなり広がった 18%
少し広がった 50%
③身辺の整理や整頓について
かなり向上した 10%
少し向上した 50%
④家事のお手伝いなどのついて
かなり増えた 20%
少し増えた 41%
⑤声かけや指示の入りやすさについて
かなり入りやすくなった 32%
少し入りやすくなった 41%
⑥その他、成長や変化を感じられたこと
(自由記述回答の回答例です)
「友達に興味をもつようになった。」
「活動の切り替えが以前は悪かったのですが、集団の中での活動を経験するにしたがって、切り替えがよくなったと思います。」
「親から離れて行動、活動できるようになったことは、とてもありがたいことでした。」
「何事も自分から行動することが多くなったと思います。」
「コンサートやダンスを観るときに、無理することなく一緒に過ごせて、音楽も楽しめるようになりました。」
「好き嫌い、合う合わないをはっきり言えるようになりました。自分で考えて決められるのは大切なことだと思います。」
「参加していくうちに、周りに合わせること、我慢することを、少しはわかってくれたのではないかと感じています。」
「好き嫌いがなくなった。」
「親以外の人と出かける楽しさを知り、子どもの世界が広がりました。」
「食事の片付けや散らかった物を、進んで整理、整頓するようになりました。」
「料理に興味を示すようになった。」
「いろんな体験を繰り返すことで自信につながり、自分でやってみたいと思うことが増えました。」
「親の知らない色々な所へ出かけ、様々な経験をさせていただけて、その積み重ねは本当に他では得がたいものになっていると思います。」
☆どんぐりクラブ、にじいろクラブでは、これらの意義や効果をより一層高めていくことを目標として、活動ごとにねらいを設定して毎回の活動に取り組んでいっています。